面白い話 発案編

齋藤健一のアイデア集

面白い話 もっと便利にパチンコを楽しむ為の発案

 さて、発案家の齋藤健一です。

 

 皆さんは、パチンコ中毒患者が大勢いることをご存知でしょうか?しかし、それは、一種の不便さから、ギャンブル中毒に陥っていると推測されます。

 

 それはなぜか?例えば、財布の中にパチンコの軍資金二万円だけを入れて、いざパチンコ屋に戦を仕掛けに行くと。でも、たったの一時間後に全て吸い取られて、スッカラカンになってしまうと。

 

 この時、怒りの感情、そして失望の感情が頂点に達しており、冷静な判断が出来ていない。しかも、あともう少し遊戯を続ければ大放出される筈、という安易な考えに囚われて、追加でATM目指して走って行く。

 

 そして、生活費用の貴重なお金にまで手を付けてしまい、更にその金も全てスってしまうと。こうなっては、もう重度のパチンコ依存症、ギャンブル中毒と見做されます。

 

 では、なぜ、この賭け事に熱中してしまうのか?それは、負けを取り戻そうとする心理を、店側が巧みに利用しているからです。

 

 で、その負けを取り戻す軍資金を、程好い距離にATMを設置することにより、煽っているのです。

 

 普通に考えれば、店から出て、100メートル離れたコンビニや銀行のATMにまで行く間に、冷静になるチャンスはあり、その間にふと醒めて、「やっぱり、今日はツイていないので、これで止めておこう・・・」となるとお思いでしょう。

 

 しかし、それが逆に闘争心を煽ってしまうのです。そう、パチンコ台という魔手、否、魔ハンドルに捕まれてしまうのです。

 

 程好い距離にATMがあることにより、逆に、そこに辿り着くまでの間に、パチ屋に負けたという負の感情が増幅する結果となり、逆に、下ろす金額が増大してしまうのです。

 

 では、その距離を短縮すればいいのではないか?という発案から、近年、パチンコ屋の店内にATMが置かれています。

 

 しかし、それは更に逆に、負けを取り戻そうとする負の思念が増大することになります。なぜなら、[ATM]という恰好をしているからです。パチンコ屋の店内に設置してあるATMは、どこからどう見ても、ATMです。

 

 パチンコ台が沢山並んでいる、通称[シマ]という場所から、歩いて一分、否、歩いて43秒で到着してしまいます。その程好い距離感が、最大級の追加で浪費してしまう心理状況を醸成することになりうるのです。

 

 それは、[40秒の法則]という心理学会では定説の法則があり、それによると、パチンコ台から離れて40秒後に、人は最大級の浪費するに至る思考に達するということです。

 

 故に、店内設置のATMというのは、究極の程好い距離感であるが故に、逆に最大級に浪費を煽る結果となるのです。

 

 そう、人間は、遠くにあるもの(店から歩いて100メートル圏内のコンビニや銀行のATM)や、逆に程好く近くにあるもの(店内設置のATM)だと、射幸心が最大級に増幅する結果となり、浪費額が増大するのです。

 

 では、最も浪費額の少なくなるATMの設置場所は具体的にどこか?それは、パチンコ台そのものにATMを併設するのです。これが、ギャンブル依存症患者にとって、最も安心・安全な設置場所です。

 

 普通、パチンコ台には、紙幣を投入する口、そしてカードを投入する口があります。カードは店の貯玉カードで、そこに貯玉してある情報が記録されています。故に、一万円を紙幣投入口に入れれば、一万円分の情報がカードに記録されるのです。

 

 ということは、追加投資で、その部分に、銀行のキャッシュカードを使用可能なようにしましょう。そして、従来の貯玉カードの暗証番号入力のボタンにより、銀行のキャッシュカードの暗証番号を入力可能なようにすれば、そのまま預貯金を下ろせるという仕組みです。

 

 定期預金も、パチンコ台に設置してある、あの意味のない、おばちゃんがよく全力で叩いている演出用のボタンに[定期預金解約ボタン]機能を追加搭載すれば、あのどでかいボタンを押せば、定期預金解約モードになるようにします。

 

 銀行の窓口にわざわざ行かずとも、それで定期預金解約です。それで、その分の貯金も全てパチンコ台併設ATMから下ろせるようになります。

 

 あとは、保険解約ボタンを搭載しておけば、自分が加入している民間の保険が、自動的に保険会社に解約通知がなされて、戻って来るお金の分が、そのATMから自動的に全て出金されるという仕組みに改造しましょう。

 

 あとは、そうですね、消費者金融のカードも、そのパチ台に併設されたATMで利用可能なようになります。それ以前に、まだ消費者金融会社のカードを所持していない人は、そのパチ台に併設されたライブカメラ機能を使用しましょう。

 

 無人契約ボタンを押すと、パチ台の画面が切り替わって、パチンコの画面が消費者金融のATMの画面に変わります。そして、リングの台に設置してある電話機の受話器を取れるようになり、それ経由で、サラ金会社のオペレーターと話せるようになります。

 

 それで、無事に契約完了となります。契約まで大体30分ですが、その間、台の占有は認められます。なにせ、あともう少しで出そうな台を、他人に取られる心配をしなければならないのは、苦痛ですから。店側の配慮ということです。

 

 あとは、楽天カードとかセゾンカードも、パチ台経由で申し込み可能なように改造します。楽天カードは審査が緩いことで定評があるので、ギャンブル中毒であっても、審査に通る可能性は高い。最初はおそらく、限度額10万円までになると思われます。勿論、リボ払い可です。

 

 クレジットカードも使用可能なようになっているので、キャッシングも、わざわざATMまで行かずとも、パチンコ台で下ろせます。リボ払いボタンを押せば、それでリボ払い完了です。

 

 また、パチンコの浪費はショッピング枠でも使用可能なようになるので、安心ですね。勿論、ショッピング枠もリボ払い適用可となります。自動的に、限度額一杯まで使用可能となります。

 

 あと、生命保険の受取人の書き換え機能もパチンコ台に設置する案もあります。生命保険の受取人をパチンコ屋の銀行口座に指定すれば、追加融資が受けられるというものです。

 

 その後、そのパチンコ台で出なければ、どこかに連れていかれて、数か月後、無事にパチ屋に生命保険が支払われるという契約です。

 

 う~ん、これならば、ギャンブル依存症者も、流石に自分の愚行に呆れて、馬鹿らしくなり、賭け事を止められる人が続出するのではないかと思います。

 

 目から鱗の、逆転の発想ということです。